徳島を学ぶ・
楽しむ

— 文化 —

絆を紡ぐ、阿波おどり

世代も距離も超えて 人を結びつけるもの

夏の徳島は阿波おどりの楽園です。「ヤットサーヤットサー」という威勢のいい掛け言葉。太鼓や鉦などの楽器隊が奏でる囃子。心浮き立つリズムに彩りを加えるのは、華やかな女踊りと勇壮な男踊り。阿波おどりは夏の徳島には欠かせないものであり、徳島で育った者にとっては心臓の鼓動のようなものともいえます。阿波おどりが行われるのは、徳島市内だけではなく、鳴門市や阿南市、三好市、小松島市など県内各地で阿波おどりが開かれ、夏の徳島はまさに阿波おどり一色に染まります。

阿波おどりのチームは「連」と呼ばれます。有名連ともなると、数百人が所属する大規模なものもあります。企業の社員と家族で構成される企業連、阿波おどりサークルを中心とする学生連のほか、地域コミュニティと結びついた連も少なくありません。地域密着型の連の場合、連員の年齢層は子どもから高齢者までさまざまです。阿波おどりを外から見るだけでは飽き足らない観光客の方は、にわか連に入ることで踊りの中から徳島を体験できます。阿波おどりの始まりには諸説ありますが、400年を超える歴史をもつといわれています。日本を代表する踊り文化である阿波おどり。その原点は今も昔も徳島にあります。

阿波おどり会館

開催日(徳島市では毎年8月12〜15日)でなくても、阿波おどりを間近で見たい!そんな希望を叶えてくれるのが、毎日公演を行う〈阿波おどり会館〉。館内には見どころたっぷりのミュージアムや、お土産ショップ〈あるでよ徳島〉があります。

お遍路

煩悩を消し願いをかけながら、弘法大師・空海が約1,200年前に開いたとされる四国八十八ヶ所霊場(総距離1,200〜1,400km)を巡る「お遍路」。

その四国遍路のスタートである第一番札所〈霊山寺〉は徳島にあります。本堂では、天井に吊るされた500基の灯籠が、参拝者を優しい光で迎えてくれます。白装束のお遍路さんがひっきりなしに訪れては手を合わせていくさまに、信仰と伝統の重みを感じられます。

第一番札所〈霊山寺)から第二十三番札所〈薬王寺〉まではおよそ240km。

鳴門市大麻町板東東塚鼻126

■「霊山寺」までのアクセス

  • JR高徳線「板東駅」下車→約800m
  • 徳島バス「霊山寺前」下車すぐ
  • 第2番へ約1km(※バス便有り)
  • 板野IC→車で約5分
  • 高速バス停留所「鳴門西」→徒歩約20分

阿波人形浄瑠璃

国の重要無形民俗文化財である阿波人形浄瑠璃は、人形遣い、物語を語る義太夫、三味線の三者の掛け合いでつくる人形芝居です。16世紀頃に農民の娯楽として生まれ、現在も各地の神社の境内に建てられた“農村舞台”で上演されています。

阿波十郎兵衛屋敷

人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」のモデルとなった江戸時代の庄屋、板東十郎兵衛の屋敷跡で、国の重要無形民俗文化財「阿波人形浄瑠璃」をお楽しみいただけます。

徳島県内の神社の境内に数多く残る野外劇場「農村舞台」をモデルにした開放的な舞台では、毎日人形浄瑠璃を上演しています。また人形の頭や衣装、太夫、三味線の道具などの展示や映像を通じて、阿波人形浄瑠璃の歴史を知ることができます。

元禄時代につくられた「鶴亀の庭」も残る情緒ある場所で、日本人の感性が宿る芸能の魅力に触れてください。

藍染め

日本の藍による深い青を「ジャパンブルー」というが、なかでも古くから品質の高さで知られてきたのが「阿波藍」です。現在も職人たちが県内各地に工房を構えています。藍染め体験をさせてもらえる場所もあります。

大谷焼

約240年前からつくられている鳴門市大麻町の名産品で、徳島を代表する陶器です。

大谷の土は鉄分が多く、ざらりとした風合いとかすかに金属的な光沢を感じさせる質感は、素朴な土の味わいをかもし出した焼き物として人気です。茶色が一般的ですが、深い銀色や灰色、藍を感じさせるブルーの作品もあります。

大谷焼の特徴としては、製法にもあり、身の丈ほどもある大甕などの大物陶器を作る際において、2人一組で行う「寝ろくろ」という技法(助手が作業台の下に寝ころび足で蹴ってろくろを回す)が特徴です。古くから藍染め用の甕(かめ)なども大谷焼で作られてきました。

遊山箱

野山への行楽(遊山)や雛まつりの弁当箱として子どもたちが使った三段重ねの重箱。杢張りという木工技術を活かし、美しく塗装をして仕上げたものです。

古くは江戸時代のものもあり、徳島では大正から昭和戦前期には、どの家庭でも愛用されていました。

阿波和紙

阿波和紙の歴史は古く、今から1300年前、阿波忌部氏(あわいんべし)により始まったといわれ、明治の最盛期には吉野川流域に500軒ほどの紙漉戸数がありました。

水に強く、破れにくいこと、またその独特の美しさなどから多くの人に愛用され、近年はインテリアや、オフセット印刷ができる和紙や文具など、時代にあった製品も作られています。
また、国内外のアーティストたちからも絶大な支持を受け、阿波和紙を使用した芸術作品も多数生まれています。

徳島をもっとよく知る
トリビア

実はこんな一面もあるんです。ちょっとツウな徳島情報。

  • ベートーヴェンの「第九」アジア初演奏の地
    人間愛を表現したベートーヴェン作の「交響曲第九番」がアジアで初めて演奏されたのは、1918年の徳島。第一次世界大戦中に捕虜として板野郡板東町に収容されていたドイツ兵が、友好的に交流をつづけた徳島県民へ贈った感謝の印でした。
  • アニメ『鬼滅の刃』のスタジオがある
    大ヒットアニメ『鬼滅の刃』の制作会社ufotableは、東京のほか徳島にもスタジオを所有しています。同社は徳島市内にアニメを上映する映画館を設立したり、「デジタルクリエイター養成塾」を開催したりと、徳島の街おこしにもひと役買っています。
  • 日本一標高の低い弁天山がある
    標高わずか6.1m。だけど、正式な山なんです。徳島市南部にある弁天山は、国土 地理院発行の地形図に掲載されている日本一低い自然の山。かつては海に浮かぶ 小島だったと推測されており、現在は地域のシンボルとして親しまれています。
  • 電車ではなくて汽車が走る
    徳島は日本で唯一電車が走っていない県。JR四国の路線が5本と私鉄の阿佐東線が走っていますが、それらは軽油を燃料に走るディーゼル車の“汽車”です。ワンマン運転のレトロな汽車に乗り込み、のどかな風景を眺めながら旅するのもいいですね。
阿波ナビ

「阿波ナビ」は、徳島県全域の観光、イベント、宿泊情報の紹介する徳島県観光情報サイトです。自然、歴史、グルメ、レジャーなど旅行に役立つ情報が満載です。

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